Prev next

1/2成人式 イメージ

#5:ステージでの最高のパフォーマンス

half-initiation-rite_vol5_01.jpg井口小学校の1/2成人式は、体育館で行われます。子どもたちは、大きな会場のステージにあがり、保護者や同級生、お世話になった先生たちを目の前にして、30秒間の将来の夢のプレゼンテーションを行うことになります。まだ10歳の子どもたちにとっては、胸が張り裂けそうになるほどの緊張とプレッシャーがかかるステージになることは間違いありません。

私たちが行った2回のワークショップのあと、先生と子どもたちの式に向けた猛特訓が始まります。授業の合間や昼休み、放課後を使って、毎日行われるプレゼンテーション演習。そのピークになるのが、本番数日前のリハーサルとなります。それは本番さながらのシチュエーションで行われ、子どもたちの不安と緊張は極致に達します。

「声はもっと大きく。表情をもっと豊かに。胸を張って堂々と。」「そんな発表だとみんなに伝わらないよ!」先生たちからの指導が体育館に響き渡ります。その真剣な表情と指導に、子どもたちも一生懸命こたえようとしますが、すぐにはなかなかうまくできません。自分と必死で戦っている子どもたち。もっと伝わるためには、自分は何をすればいいの? と頭と心で、必死に自問自答している子どもたちの姿を見守っている私たちもまた、緊張と心配な気持ちでいっぱいになっていきます。

そして、1/2成人式当日。体育館にはたくさんの保護者が集まってきます。ステージには、ClipCMが映し出されるために、子どもの背丈の3、4倍はあるスクリーンが準備され、ピンスポットがその手前に当てられます。まさに、プレゼンテーション時の立ち位置がマーキングされているかのようで、あとはその日の主人公を待つばかりに...。

half-initiation-rite_vol5_02.jpg「これから1/2成人式を始めます!」
緊張感が高まる中、進行を務める子どもの元気な掛け声で、本番が始まります。子どもたちが次々とステージに上がり、自分でつくった「ClipCM」をバックに行われていく、30秒間のプレゼンテーション。数日前の不安とプレッシャーで押しつぶされそうになっていた時とはまったく違う、成長した子どもたちがそこにはいます。堂々と大きな声で、将来の夢を表明する姿は、ひとまわりもふたまわりも大きくなった印象を受けます。先生たちの指導力と、子どもたちの飛躍的に伸びる力を目の当たりにして、驚くばかりです。

野球選手にサッカー選手、はたまた歌手やパティシエ、家業を継いで、ペンキ屋さんや魚屋さんになりたい! お父さんやお母さんのように素敵な家族を持ちたい! なんていう夢も。オリジナリティ溢れる最高のパフォーマンスがステージ上で、次から次へと繰り広げられていきます。

会場で温かく見守っている保護者が、まだまだ幼いと思っていた子どもの、その姿とプレゼンテーションを見聞きして、どんな気持ちになるかは容易に想像できます。また、大きなスクリーンに映し出される4コマの動画には、共有の思い出やシーンが入っているのですから、子どもと過ごした10年間の様々な出来事がオーバーラップして思い浮かぶことにもなるでしょう。

half-initiation-rite_vol5_03.jpg将来の夢のプレゼンテーションの後には、子どもと保護者一組ごとそれぞれに分かれて、これまで育ててくれた10年分の感謝を綴った手紙と、保護者から子どもへの手紙を読み交わすというプログラムも行われます。このシーンもまた、井口小学校が行っている1/2成人式の素晴らしさの象徴ともいえるものです。

こうして、子どもたちは緊張とプレッシャーから解放され、晴れ晴れとした気持ちと、やりきったことへの満足感を持つことができ、大人である保護者や先生、そして私たちに大きな感動を与え、鳴りやまない拍手の中、1/2成人式は幕を閉じます。

Prev next

Information from NewEntry

#7:『伝わるワークショップ』@名古屋大学【2012/08】

私たちSISが名古屋大学の授業で『伝わるワークショップ』を開催するのも、今年で3回目。今年...

#11:【2012年版】ドキュメンタリー映像(金沢大学附属小)

2012年3月15日に金沢大学附属小学校にて行われた『1/2成人式』と、約2カ月に渡ったワ...

pagetop