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第7回:ノキロアートネット店長 佐藤陽子


大切なのは、つくること、そして続けること(1)

 

佐藤陽子(ノキロアートネット)
武藤新二(汐留イノベーションスタジオ ディレクター

 

『ぷちドネ』『ClipCM』に続く、SISの活動第3弾『PaPaCo Design Project』。パパと子どものコミュニケーションに、ちょっとしたアクセントを与える「おもちゃ」の開発からスタートしたこのプロジェクトで、ある役割を果たしてくれた『ノキロアートネット』の佐藤陽子さんと話をした。

 

 

『京都という街だからこそ実現した仕組み。』

 

武藤 ノキロアートネットは、作家、アーティスト、クリエーターの方々と独自のネットワークを築き、彼らがつくるアート作品やインテリア雑貨を扱っていらっしゃいます。とても面白い取り組みだと思いますし、京都で活動を始められたということが、興味深いですね。

 

dialogue_with_sis_vol7_01.jpg佐藤 京都は学生時代に住んでいた街で、元々芸術系の大学も多いですし、手作り市が盛んなんです。少なくとも毎月3回、百万遍や、JR京都駅近くの梅小路公園、あとは上賀茂神社などで開催されています。訪れる人も多く、実際ものもよく売れているようです。それに、東京と比べるとギャラリーの値段が安いですし、若い作家さんにとっては活動しやすい街だと思います。ということで、必然的に多くの作家さんが集まってきますし、彼らにアクセスもしやすいのが、京都を最初に選んだ大きな理由のひとつです。

 

武藤 アーティストにとって活動しやすい環境が、京都には整っているんですね。そんな彼らの作品をただ置くだけではなく、オーダーメイドを受け付けているのがノキロアートネットの大きな特徴だと思います。そうなってくると、アーティストとの関わり方がとても大切になってくると思うのですが。

 

佐藤 どの作家さんとお付き合いするかどうかは、まず、私たちが作品を気に入るかどうか。それが、お付き合いの大きな判断基準になります。ただ仰る通り、私たちはオーダーメイドをひとつの特色にしているので、それを面白がってくれたり、共同作業を厭わないといった、その方の人間性も大事になってきます。

 

武藤 仰っていること、とても理解できます。どんなクリエーティブワークでもそうですが、アウトプットと同じくらい、その方の人間的な魅力が大切になってきますからね。逆に、作品をご紹介する、お客さんに向けては、どんなことに気遣われていますか。

 

dialogue_with_sis_vol7_02.jpg佐藤 お客さんには、できるだけ作品を押しつけることにならないようにしています。作品それぞれの良さや作家さんの作風などをちゃんとお話して、お客さんが気に入られたものを選んでいただく手助けをしている、とそう思っています。

 

武藤 作家さんひとりひとりとちゃんと向き合い、そのネットワークを構築し、彼らの作品を丁寧にお客さんに向けて発信する。ノキロアートネットがやられていることって、まさにプラットフォームづくりですよね。

 

佐藤 京都には元々プレイヤーがいて、しかもマーケットがきっちりとあった、という条件が整っていたこともありますが、確かに、作家さんにとってもお客さんにとっても、手作り市とは、ちょっと違う独自の「場」を、創出できているかなとは思います。

 

武藤 血の通っているネットワークづくりやプラットフォームづくりというのは、この時代においても、いや、この時代だからこそ、大切なことだと実感しています。大きな企業に身を置くものとしても、見習っていく部分がたくさんありますし、そんなプラットフォームづくりを、SISでも目指していきたいと考えています。

 

佐藤 ノキロアートネットは今年で8年目ですが、最初は数人の作家さんと関わることからスタートして、ようやく今、約100人までネットワークが広がりました。この過程を振り返ると、やり続けることの意味をすごく感じますね。

 

(1) (2)

 

 

<プロフィール>
佐藤陽子/YOKO SATO
ノキロアートネット店長。2003年、夫と共にnokiro-art-net 設立。ノキロとは、「和」という文字を「ノ」「木」「ロ」に解きほどいたもの。「こころ豊かな和む暮らし」をテーマに、作家、アーティストとのネットワークを生かし、各地のデパートやギャラリー、カフェ等での企画展の開催や新しいものづくり、空間づくりを手がけている。

 

>>ノキロアートネット

 

武藤新二/MUTO SHINJI
株式会社電通 汐留イノベーションスタジオ チームリーダー/クリエーティブディレクター
1992年、広告会社電通に入社。クリエーティブディレクション、コミュニケーションプランニング・商品ブランド開発設計、ソーシャルデザイン、メディアコンテンツ企画制作など、仕事の領域は多岐に渡る。2010年7月、電通社内に「汐留イノベーションスタジオ」を立ち上げ、社内さまざまなセクションから集まったクリエーター、プランナーを率いる。

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