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第6回:NPO法人グリーンバード代表理事 長谷部健


NPOの可能性が、日本の未来を変える(1)

 

長谷部健(渋谷区議会議員/NPO法人グリーンバード代表理事)
武藤新二(汐留イノベーションスタジオ ディレクター

 

SISから発信された第一弾プロジェクト『ぷちドネ』。「デコメを媒介として、NPOへのドネーションを発生させる」という試みは、日本におけるNPOの位置づけ、あるいはドネーションやボランティアに対する意識に、ポジティブな変化をもたらせるだろうか。『ぷちドネ』のコンセプトに賛同し、このプロジェクトへの参加を決意してくれた長谷部健氏に、その答えを尋ねた。

 

 

『ジャンルを横断することで生まれる価値。』

 

dialogue_with_sis_vol6_01.jpg武藤 長谷部さんはいま、渋谷区議会議員とNPO法人グリーンバードの代表理事という、二足のわらじを履いていらっしゃるわけですが、元々はぼくらと同じ広告業界で働いていらっしゃいました。長谷部さんの活動を拝見していると、その広告マン時代に培われたノウハウが、すごく活かされているなと思うのですが。

 

長谷部 その通りです。区議の仕事も、ある意味渋谷区民がターゲットで、クライアントが渋谷区役所で、その責任者が区長、と捉えられますから。その枠組みの中で課題を見つけ、せっせと企画書を作ってはプレゼンしている、という点では、会社勤めの頃と変わりませんし、その頃に学んだノウハウが大いに活かされています。ただ当時と違って、何をやるにせよ合意形成に時間がかかるのが大変ですが(笑)。

 

武藤 身につけたスキルを違うフィールドで活かしてみるというのは、勇気がいる一方で、とても重要なことを成し遂げるチャンスが広がる気がします。SISの活動も、メンバーが通常業務で培った経験値を、ジャンルを超えて活かしてみようというトライでもあるので、長谷部さんとはぜひご一緒をしてみたかったんです。

 

長谷部 ぼくも、区議会議員の仕事とは違ってサッと話が通じるというか、暗黙知が多いので、武藤さんとお話をするのは楽しいです! それにしても、通常業務をこなしながらSISという活動が行える仕組みを、よく構築されましたね。ぼくの頃だと、会社を辞めて独立する以外、道はなかった気がします。

 

dialogue_with_sis_vol6_02.jpg武藤 いま、広告会社は様々な課題を抱えていて、厳しい状況に直面しています。世の中における様々な価値観が変化していく中で、広告会社の人間として、新しい仕事の作り方にチャレンジする時期なのかな、という思いもありました。

 

長谷部 SISの活動を拝見していると、場をつくることをとても大切にしていますよね。プラットフォームをつくり、そこに集まるプレイヤーと一緒に化学反応を起こしていく......。そういった流れをつくり出す視座を持った活動は、いま、日本に一番足りない部分でもありますからね。ClipCMを使った1/2成人式も、まさに、SISがつくったプラットフォームに子どもたちや先生が関わっていくという、印象的なプロジェクトでしたね。

 

武藤 SISは、「未来に向かって仕掛ける」ということをテーマにしていて、その中でも、「子どもと教育」というジャンルを、大切にしたいと考えているんです。ぼくらの強みでもあるコミュニケーションの力を使って、この分野で貢献できる部分は多いのかもしれないということを、1/2成人式の活動の中で、強く思いました。

 

長谷部 以前、地元の神宮前小の子どもたちが、表参道の旗に「将来の夢」を書いていたんですが、その中でひとり「海賊」って書いた子がいて、ちょっと安心したんですよ(笑)。夢があるなぁって。でも、そういうことすら考えない子が多くなってきているというか、夢の幅が狭まってきているなぁという気はしますね。スキルのある先生であれば、それを補うクリエーティブな授業を考えられるんだろうけど、想像力を養ったり、それを上手く伝えるスキルを教えることは、ぼくらの方がプロかもしれない。1/2成人式のプロジェクトことを聞いて、それを実現した、ひとつのかたちなんじゃないかと思いました。

 

武藤 これも、ある意味「ジャンル横断」と言えるかもしれませんね。ClipCMを使った教育現場へのアプローチは、今後も、継続的に続けていきたいと考えています。

 

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<プロフィール>
長谷部健(渋谷区議会議員/NPO法人グリーンバード代表理事)
1972年東京都渋谷区生まれ。大学卒業後、株式会社博報堂に入社。LAWSON、JT、TOWER RECORDなどを担当した後、2002年に博報堂を退社。2003年1月、ゴミ問題に関するNPO法人グリーンバードを設立。原宿・表参道を中心にゴミのポイ捨て対策プロモーション活動を開始。同年4月、渋谷区議会議員選挙でトップ当選を果たし、渋谷区議に。現在2期目。

 

» NPO法人グリーンバードHP
» ハセベケン事務所HP

 

武藤新二/MUTO SHINJI
株式会社電通 汐留イノベーションスタジオ チームリーダー/クリエーティブディレクター
1992年、広告会社電通に入社。クリエーティブディレクション、コミュニケーションプランニング・商品ブランド開発設計、ソーシャルデザイン、メディアコンテンツ企画制作など、仕事の領域は多岐に渡る。2010年7月、電通社内に「汐留イノベーションスタジオ」を立ち上げ、社内さまざまなセクションから集まったクリエーター、プランナーを率いる。

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