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第5回:慶應義塾大学准教授 伊藤健二 vol.2



SISの、次なる一手に向けて(1)

 

伊藤健二(慶應義塾大学准教授)
武藤新二(汐留イノベーションスタジオ ディレクター)

 

いよいよ、本格的に活動をスタートさせるSIS。そこで、今後の「航海図」を改めて可視化すべく、SISの生みの親である2人が語り合った。電通と慶應義塾大学という分野を超えたコラボレーションから生み出されるアイデアや問題意識を、社会にてどうドライブさせていくのか。ここから、SISの次なる一手が見えてくる!?

 

 

『コミュニケーションの力が未来をつくる。』

 

伊藤 SISは、「未来に向かって仕掛ける」ことを謳っているわけですから、我々は「未来」をどう捉え、どうしたいのかということを具体的に提示しなければなりませんね。環境、エネルギー、共生......。そんなキーワードがとっさに浮かんできますけれど。

 

dialogue_with_sis_vol5_01.jpg武藤 20世紀は「主題の時代」で、21世紀は「方法の時代」だと言われています。平和、環境、民主主義、多様性、エネルギー......。主題、あるいは問題は、おおよそ20世紀に出そろいました。でも、あまり解決していない気がします。だったらこれからは、その主題や問題を解決する「方法」こそが、重要になってくると思うのです。漠然とではなく、「じぶんごとの未来」を今からどう意志を持って作り上げていくか、という問題意識を、SISでは常に持っていたいと思います。

 

伊藤 大きなテーマですが、小さなことでも、アクションを起こさなければ何も変わりませんからね。「じぶんごと」から始まった問題意識を、「ふたりごと」、「複数人ごと」に広げていく。それが、未来をつくる「方法」につながる気がします。未来をつくることは、ものをつくることだけじゃなくて、仲間をつくることでもありますからね。

 

 

武藤 そう、「じぶんごと」から「複数人ごと」へと広げていくことがとても重要で、その時に必要なのが、コミュニケーション力だと思うんです。例えばITに強くて、画期的なプログラムを組み上げる力はあるけれど、デザインには自信がない、という人と、ITリテラシーは低いけれど、アイデアとデザイン力に優れている人が組み合わされば、お互いひとりではできないものが創発されると思うんです。でも、この「異業種コミュニケーション」というのは、日本人が苦手とする分野でもあるのですが......。

 

dialogue_with_sis_vol5_02.jpg伊藤 ネット上であろうとリアルの場であろうと、そういう異業種の"個"同士がセッションできる場というのは、とても大事だと思います。インディペンデント・コントラクターというか、自分のパフォーマンスで生きていける個の力は、これからの時代、ますます必要になってきますからね。

 

武藤 大企業にとってもそういう個はスパイスになり得るし、逆にそういう存在がないと、組織がドライブしていかない時代になりつつあるのかもしれませんね。先ほど伊藤先生が仰った「異業種の"個"同士がセッションできる場」を現在SISが準備しているのも、そんな視点があるからこそです。クリエイティビティはあるけれど、なかなか異業種との接点が持てない、あるいは持とうとしない。そんな個人同士をコミュニティ化し、創発がなされていくプラットフォームを構築する。そしてそこから生まれ出たアイデアを、実際に社会の中でドライブさせてみる。そんな仕組みを、考えているんです。

 

伊藤 まさにスタジオの発想ですよね。プレイヤーとしてハッピーだという環境は、これからのワークスタイルとして欠かせない要素ですから、強い個を育てるという意味でも、本プロジェクトは、参加する人にとって意義があるように進めたいと思います。

 

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<プロフィール>

伊藤健二/ITO KENJI
慶應義塾大学 大学院 政策メディア研究科 特別研究准教授
みずほ情報総研にて7省庁の委員等で政策提言を行いつつ、産学官連携のプロジェクトを長年に亘って企画・推進する。2005年4月より慶應義塾大学を兼任後も、産学官連携によりビジネスモデル研究・実践を行う。

 

武藤新二/MUTO SHINJI
株式会社電通 汐留イノベーションスタジオ チームリーダー/クリエーティブディレクター
1992年、広告会社電通に入社。クリエーティブディレクション、コミュニケーションプランニング・商品ブランド開発設計、ソーシャルデザイン、メディアコンテンツ企画制作など、仕事の領域は多岐に渡る。2010年7月、電通社内に「汐留イノベーションスタジオ」を立ち上げ、社内さまざまなセクションから集まったクリエーター、プランナーを率いる。

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