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第1回:慶應義塾大学准教授 伊藤健二 vol.1


SISはどこから、どこへ向かうのか(1)

 

伊藤健二(慶應義塾大学准教授)

武藤新二(汐留イノベーションスタジオ ディレクター)



汐留イノベーションスタジオ(SIS)の活動を、様々な角度から知っていただくための対談企画『ダイアローグ with SIS』。第1回目は、SISの生みの親である2人が登場。SISが誕生した背景から、今後どこへ向かうのかといった未来図まで、彼らだからこそ話せるストーリーを語り合いました。


『二人の出会い、そしてSISが立ち上がるまで。』

 

武藤 伊藤先生とお会いしたのは、確か3年半くらい前でしたよね。

 

dialogue_with_sis_vol1_1.jpg伊藤 そう、確かまだぼくが慶應義塾大学のDMC(デジタルメディア・コンテンツ)統合研究機構に所属していた頃でした。デジタルメディアを使って、社会に対して様々な仕組みを作っていくのにあたって、民間企業と組んでクロスメディア・ソリューションを考えていきたいなと、ちょうど思っていた頃です。

 

武藤 「デジタルメディア・コンテンツ」と聞いた時、電通のこれからを考えると、関わっていかなければならない存在じゃないかと思いました。ぼくはずっと、大学という存在が、例えばアメリカのように企業と連携して、そのリソースを社会に対してもっと使っていくべきじゃないかと思っていたんです。お互い求めていた領域もぴったりだったし、プロデューサー、ビジネスイノベーターとして、伊藤先生は組む相手として理想的でした。広告業界的にも、マスメディアだけではなく、ITを中心とした新しいメディアに対し、新たなソリューションを考えていかなければならない時期でしたから。

 

伊藤 それでまずは、社会人向け講座の講師として、武藤さんにお越しいただいたんですよね。そしてお会いする機会が増え、様々なプロジェクトを行いつつ、議論が深まって行く中で、SISの土台のようなものが築かれた。お互いすごく意識したのは、「研究やリサーチだけでは終わらない、具体的なサービスやプロダクト、そして持続的な仕組みを作ろう!」ということでしたよね。

 

武藤 産学連携はよくありますが、プロトタイプを作って、それを実社会の中に置き、きちんと実証実験をする、というところまで踏み込めるケースは稀ですからね。「プロトタイプをできるだけ多く作り、リアリティがあり、実現可能性の高い結果を得る。そしてそれを持って、企業や行政などと組んで事業に変えていく」という考え方は、SISの存在理由として、今も変わらない重要なコンセプトです。

 

dialogue_with_sis_vol1_2.jpg伊藤 大学の研究って、得てして小さな規模のリサーチや実験で終わってしまう場合が多いですから。でも、ぼくたちが実際に行ったいくつかのプロジェクトでは、数千人規模でのID 登録がありましたからね。例えば、「願いごとを常に持つことによって、モチベーションや志を高く保つことができるんじゃないか」という、武藤さんのインサイトから始まった携帯電話用アプリケーションを一緒に開発、実証実験したときは、実際に、テンプスタッフや日本女子大学との連携が取れましたものね。

 

武藤 ぼくの「アイデア」を、伊藤先生が「仕組み」に変えていく、という連携がうまく機能していったんだと思います。そういった実績の積み重ねが、後のSISの誕生につながっていったのは、間違いありません。

 

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<プロフィール>

伊藤健二/ITO KENJI
慶應義塾大学 大学院 政策メディア研究科 特別研究准教授
みずほ情報総研にて7省庁の委員等で政策提言を行いつつ、産学官連携のプロジェクトを長年に亘って企画・推進する。2005年4月より慶應義塾大学を兼任後も、産学官連携によりビジネスモデル研究・実践を行う。

 

武藤新二/MUTO SHINJI
株式会社電通 汐留イノベーションスタジオ チームリーダー/クリエーティブディレクター
1992年、広告会社電通に入社。クリエーティブディレクション、コミュニケーションプランニング・商品ブランド開発設計、ソーシャルデザイン、メディアコンテンツ企画制作など、仕事の領域は多岐に渡る。2010年7月、電通社内に「汐留イノベーションスタジオ」を立ち上げ、社内さまざまなセクションから集まったクリエーター、プランナーを率いる。

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